Claude Codeに興味を持って調べると、VS Codeの拡張機能をおすすめする記事がたくさん出てきます。「簡単に始められます」「インストールするだけ」と。

自分もそれに乗って拡張機能版から使い始めました。でも正直、全然使いにくかった。「思ったほど自由に動いてくれないな」「なんか制限多くない?」と感じて、これがClaude Codeの実力なの?とすら思いました。

でも違いました。拡張機能が悪いんじゃなくて、そもそも使い方が違ったんです。

この記事では、拡張機能版とターミナル版の両方をガッツリ使い込んだ上で感じた「決定的な違い」を正直に書きます。先に結論を言うと、拡張機能でClaude Codeを使うのはめちゃくちゃ勿体ないです。

そもそもClaude Codeには2種類ある

意外と知らない人が多いんですが、Claude Codeには使い方が2つあります。

  • 拡張機能版: VS CodeやJetBrainsのIDEに拡張機能としてインストールして使うパターン
  • ターミナル版: ターミナル(コマンドライン)に直接インストールして使うパターン

どちらも「Claude Code」という名前なので混同しがちですが、できることの幅がまるで違います。

自分は最初、VS Codeの拡張機能版から入りました。「IDE内で完結するし便利じゃん」と思っていたんですが、ターミナル版に切り替えてからは正直もう戻れません。

拡張機能版の特徴

まず拡張機能版の良いところを挙げておきます。

  • VS CodeやJetBrainsのエディタ内でそのまま使える
  • セットアップが簡単(拡張機能をインストールするだけ)
  • エディタのUIと統合されているので、初めて触る人には取っつきやすい
  • 開いているファイルのコンテキストを自動で拾ってくれる

導入のハードルが低いのは間違いないです。「ちょっとAIにコード書いてもらいたい」くらいの用途なら、拡張機能版でも十分に機能します。

ただ、使い込んでいくとすぐに壁にぶつかります。

ターミナル版の特徴

ターミナル版はnpmでインストールして、ターミナルから直接起動します。

npm install -g @anthropic-ai/claude-code
claude

見た目はシンプルなCLIです。IDEのような華やかなUIはありません。でも、このシンプルさこそがClaude Codeの本来の力を引き出す鍵になっています。

ターミナル版では、Claude Codeがシステム上のコマンドを直接実行できます。つまり、あなたがターミナルでできることは、基本的にClaude Codeにもできるということです。

両方使って感じた決定的な違い

ここが一番伝えたいことです。

拡張機能版とターミナル版の違いを機能リストで比較する記事はたくさんあります。でも本質はそこじゃないです。

決定的な違いはアクセスできる範囲です。

拡張機能版はIDE内に閉じています。アクセスできるのは基本的に「今開いているプロジェクト」の中だけ。IDEのサンドボックスの中で動いているので、その外には出られません。

一方、ターミナル版はファイルシステム全体にアクセスできます。ブラウザを操作したり、外部サービスと連携したり、SSHで別のサーバーに入って作業したり。つまり、あなたのマシン上でできることなら基本的に何でもできる。

この「アクセス範囲の差」が、後述する全ての違いの根本原因です。自律性の差も、ファイル操作の自由度も、ツール連携の柔軟さも、全部ここから来ています。

正直、これを知ったときに「拡張機能版で満足してたのが恥ずかしい」と思いました。

具体的にどう違うか

アクセス範囲の差が実際の作業でどう効いてくるか、具体的に見ていきます。

エージェントとしての自律性

ターミナル版のClaude Codeは、本当の意味で「エージェント」として動きます。

たとえば「このバグを直して」と一言伝えるだけで、自分でプロジェクト内のファイルを探索して、原因を特定して、修正して、テストを走らせて、問題なければコミットまでやってくれます。途中で「次は何をすればいいですか?」と聞いてくることはほとんどありません。

拡張機能版だと、こうはいきません。ファイルの読み書きはできますが、テストコマンドの実行やGit操作になると制限がかかります。結果として、こちらが逐一指示を出す「アシスタント」的な使い方になりがちです。

自分の場合、VPS上で動いているシステムのスクリプト修正をClaude Codeに頼むことがよくあります。ターミナル版なら「SSH接続→ログ確認→原因特定→ファイル修正→動作確認」まで一連で任せられます。拡張機能版ではこの流れは不可能です。

ファイル操作とGit操作

ターミナル版はファイルシステムに対する操作が自在です。

  • プロジェクト外のファイルも読み書きできる
  • 新しいディレクトリを作ったり、ファイルを移動したりが自然にできる
  • git statusgit diffgit commitgit pushまで自分で判断して実行する
  • ブランチを切ってPRを作ることもできる

拡張機能版でもファイル編集はできますが、Git操作は手動でやることが多くなります。「修正したから、あとはコミットしておいて」が通じるのがターミナル版。拡張機能版だと「修正しました。コミットしてください」と言われて自分でやる、という流れになります。

地味な違いに見えるかもしれませんが、日常的に使っているとこの差がめちゃくちゃ効いてきます。

複数ファイルの横断作業

大きめのプロジェクトで作業するとき、ターミナル版の強さが際立ちます。

「この関数名を全ファイルで変更して」「このAPIのレスポンス形式が変わったから、使っている箇所を全部修正して」みたいな横断的な作業。ターミナル版はプロジェクト全体をgrepやglob検索で走査して、関連ファイルを全部見つけて、一括で修正してくれます。

拡張機能版でも複数ファイルの編集はできますが、プロジェクト全体を自発的にスキャンして「ここも変えたほうがいいですよ」と提案してくる動きはターミナル版のほうが圧倒的に得意です。

MCPやツール連携

ここもターミナル版ならではの強みです。

MCP(Model Context Protocol)を使うと、Claude Codeに外部ツールやサービスとの連携機能を追加できます。データベースに直接クエリを投げたり、APIを叩いたり、ブラウザを操作したり。

自分の環境では、Claude Codeからブラウザを操作して外部サービスにアクセスしたり、LINE APIで通知を送ったりしています。こういった連携はターミナル版だからこそ実現できるもので、IDE内に閉じた拡張機能版では難しいです。

速度感とレスポンス

体感的な話になりますが、ターミナル版のほうがレスポンスが速いです。

拡張機能版はIDEのプロセスの中で動いているので、IDE自体の重さに引っ張られることがあります。ターミナル版は独立したプロセスとして動くので、エディタの負荷に関係なく安定して速いです。

特にファイル数が多いプロジェクトだと、この差を感じやすいです。

こんな人はターミナル版にすべき

拡張機能版で十分な人もいます。たとえば「開いているファイルの中でちょっとした修正をAIに手伝ってほしいだけ」という使い方なら、拡張機能版でも問題ありません。

ただ、以下に当てはまるならターミナル版に移行することを強くおすすめします。

  • コードの修正だけじゃなく、テストやデプロイまで一括で任せたい人。ターミナル版はコマンド実行が自在なので、開発フロー全体をカバーできます。
  • 複数プロジェクトを横断して作業することがある人。ファイルシステム全体にアクセスできるメリットが活きます。
  • Git操作をClaude Codeに任せたい人。ブランチ作成からPR作成まで自動でやってくれます。
  • 外部ツールやAPIと連携したい人。MCPを使えば連携先は無限に広がります。
  • Claude Codeをただのコード補完じゃなくて「自律的に動くエージェント」として使いたい人。これがターミナル版の真骨頂です。

逆に言うと、Claude Codeを「賢い補完ツール」としてしか使っていないなら、まだ本来の力を知らないということです。

ターミナルに抵抗がある人へ

「ターミナルって黒い画面でしょ?ちょっと抵抗あるな」と思うかもしれません。

でも、Claude Code自体がターミナル上で動くアシスタントなので、コマンドを暗記する必要はないです。やりたいことを日本語で伝えれば、必要なコマンドはClaude Codeが自分で実行してくれます。むしろ「ターミナルに慣れるための最高の先生」がClaude Codeだと思っています。

インストールもnpm install -g @anthropic-ai/claude-codeの一行だけ。あとはプロジェクトのディレクトリでclaudeと打てば起動します。

CLAUDE.mdを使いこなす

ターミナル版に移行したら、ぜひやってほしいのがCLAUDE.mdの活用です。

CLAUDE.mdはプロジェクトのルートに置く設定ファイルで、Claude Codeに「このプロジェクトではこう動いてほしい」というルールを伝えるものです。コーディング規約、使用技術、プロジェクト固有の注意点などを書いておくと、毎回説明しなくてもClaude Codeが勝手に従ってくれます。

さらに、ホームディレクトリに~/.claude/CLAUDE.mdを置けば、どのプロジェクトでも共通のルールを適用できます。自分は「常に日本語で会話する」とか「コメントは日本語で書く」みたいな基本方針をここに書いています。

これは拡張機能版でも一部対応していますが、ターミナル版のほうが読み込みの自由度が高く、ディレクトリ階層ごとに別のCLAUDE.mdを置くような運用もしやすいです。

まとめ

拡張機能版とターミナル版のClaude Code、両方を使い込んだ結論はシンプルです。

拡張機能版は「IDE内で完結する作業」には便利です。でもそれは、Claude Codeが本来できることのごく一部にすぎません。ターミナル版にすることで、アクセスできる範囲が一気に広がり、Claude Codeが本当の意味でエージェントとして自律的に動いてくれるようになります。

拡張機能版で止まっているなら、一度ターミナル版を試してみてください。「こんなことまでできるのか」と驚くはずです。自分はもう拡張機能版には戻れません。